プロのドライバーになって仕事を始めれば、知らない道や極端に狭い道なども毎日走ります。そこで不安が付きまとうのは事故です。
どのようなタイミングで事故が起きるのか?今回は新人がやってしまう事故をお話ししていきます。
ドアの開閉による事故
お客様側のドアの開閉もそうですが、ドアサービスを含め事故は付きまといます。特に停車中の対応時、サイドミラーのみで安全確認するだけでは死角からの事故を防げない事があります。
お客様対応に慣れてくるとドアの開閉事故はやって来ます。
・運転席側の車両の通過
・死角からの飛び出し
常にこのポイントを抑えて、どこでも対応をしたいところです。
後退時の接触事故
時速が1㎞でも関係ありません。接触してしまえば事故になります。ほんの少しの傷であろうが、事故は届け出なければいけません。
そのなかでもやってしまう事故の多くに後退時の接触事故があげられます。
タクシー車両の後ろ側は死角が10メートルあると言われています。後退しなければいけない状況では、プロだからこそ降車して状況を確認することが大事です。
売り上げを意識すると、どうしてもターンやバックをしてしまいがちになりますが、ベテランドライバーでもミスはありますから回数を減らしたいところです。
右左折時の巻き込み
無線営業などでお客様を迎えにいく場合、目的地まで知らない道や極端に狭い道を通過しなければいけない場合もあります。
前もって情報があるならまだしも、周辺状況を知らない道には、右左折時に置き石に気づかなくて擦ってしまったり、乗り上げて破損してしまったりします。
安全運転だからこそ動いているものには注意できますが、物体に対して意識が脇見しているような状況になってしまうことがあります。
それが迎車中に多く出てくるようになりますから、新人がやってしまう事故の代表とも言えます。
迎車中は慌てないこと、道の状況を把握できるように注意するポイントを増やしておくことが大事です。
自分が初めて行く目的地に、置き石やブロックがどこにあるのか把握出来るドライバーはいませんから、お客様を待たせてはいけないと焦らずに対応をしたいところです。
車内事故の恐怖
急発進や急ブレーキ等をきっかけに、お客様を怪我させてしまう事があります。これは車内事故と呼ばれる案件です。人身事故になりますから、シートベルトはしっかりとして欲しいところですよね。
ですがお客様の事情や都合でシートベルトをしてくれない方もいます。
このときの事故の過失を減らせる要因がお声掛けをしたかどうかになりますし、結果シートベルトをしなかったお客様に過失があると考えられる例が出てきます。
車内事故は想定の範囲を越えてやってきますから、急発進や急ブレーキ、急ハンドルは絶対にしないこと。
シートベルトができないお客様へは、ブレーキのタイミングや右左折時のお声掛けをすることを意識しましょう。
実車走行に慣れ始めた頃、車内事故はやって来ます。
老人や子供
シートベルトができないお客様、シートベルトをしたがらないお客様は特に運転を注意しましょう。
気になる人身事故
運送業全般に言える事ですが、人身事故は一発でアウトです。旅客運送業ならなおさらですね。
交差点や狭い道、生活道路では歩行者が危険を察知してくれることなんてありません。
イヤホンをしてスマホに夢中な歩行者が危険を察知出来るでしょうか?
視覚の狭い老人や子供たちが車を意識できるかと言えば違います。
どんな事故もやって良いものではありませんが、人身事故だけは絶対にしないこと。特に気を引き締めて運転をしたいところです。
人身事故をしてしまった場合、ドライバーも当然引きずるでしょうからがメンタルケアも大変です。
事故ケースによっては解雇もあるでしょうし、免許取り消しも考えられます。私達プロドライバーは公道が仕事場所です。日々ハザードマップを頭のなかに更新し続けることが予防に繋がります。
事故は防げない事があります
予想や予測の範囲を越えて事故は発生することがあります。当然経験値の差から見落としてしまう障害物もありますし、本人の注意や努力では回避できないケースもあるんです。
最初の1年を無事故無違反で過ごせるドライバーは聞いたことがありません。なにかしらやり、そこから学びます。
プライベートではしない運転を、タクシーではしてしまうことが多いんです。そのなかにはタクシーだからこそ、要求される運転もあります。
全てのお客様がタクシードライバーに理解があるわけではありませんから、苦手なお客様が乗車された場合も落ち着いた行動が出来るように慣れていかなければいけません。
無理をしないことが一番ですが、そうもいっていられないのが新人の頃は沢山あります。ある意味、開き直る姿勢も大事なことは間違いありません。
事故はまずやってしまいます。その時に逃げずに行動出来るかが成長のポイントですから向き合うことから逃げないで丁寧な仕事を心掛けましょう。
コメント