タクシーを利用していると、信号がまだ黄色なのに進まず停止してしまった。早朝の通勤やお出かけの際に急いでいるときは、時間に遅れると思ってかなり焦ってしまう方もいるでしょう。
「もしかして料金メーターを上げるために、わざと停止している?」
中には信号待ちで料金が上がってしまうと思い、気持ちが下がってしまうかもしれません。
実は道交法では黄色信号で止まりなさいと決まっています。ですが黄色信号も当然事故に繋がるパターンも多く、プロだからこそ止まるケースが非常に多いのです。
タクシーが黄色信号で停車するのはなぜ?【現役タクドラがお答えします】
信号機には青信号、黄色信号、赤信号と3種類のライトがあるのは見て解りますね。
黄色は注意してすすめ。
赤は止まれ。
このように記憶してる方も多いでしょうが、道交法では実際にこの限りではありません。
青信号の場合
青信号は基本的に歩行者や自転車など、周りの安全を確認した上で進行して良いと決まっています。青信号であっても危険を察知した場合は停車しなければなりません。
交通弱者と呼ばれる存在を意識した走行をしなければいけないのです。
黄色信号はどうか?
青信号では走行しても良い状態であることは理解できたと思います。黄色信号では停止位置から進んではいけません。また交差点内に侵入を禁止する意味があるのです。
交差点内に侵入している交通弱者が安全に通過できる様に車両は黄色信号を確認した場合、ただちに停止が義務付けられています。赤信号に切り替わるサインではありません。
交通量が少なく黙視できる範囲が安全と思えても、そのタイミングで死角から自転車が飛び出してくる事も日常的にあります。黄色信号の意味を理解していない一般人は非常に多いのです。
黄色信号で進んでいいときは安全に停止できないときのみ
それでも進んで良しとされている状況はあります。それは安全に停止できないときです。
・同乗者に危険を与えるなどの危険が起こすリスクがあるとき
黄色信号に変わった場合でも安全に停車出来ない場合や、交差点内に侵入している場合などはすみやかに交差点内から出なければいけないため通過しても良いとなります。
この状況判断は難しい所ですが、ドライバーは常に意識してハンドルを握らなければいけないのです。
当然運転免許を所持していないお客様側からすると、黄色信号だから止まらないで通過してと考えてしまうかもしれません。タクシーであろうと、一般車であろうと黄色信号は基本的に交差点内侵入禁止であることを認識しておきたいですね。
では赤信号の意味は?
赤信号は、表示されている側の車両は完全に停止していなければなりません。
交通事故を起こした場合も厳しい過失を問われるばかりか、最悪の事故ケースが待っていることでしょう。信号機の意味はそれぞれにありますから運転免許を所持していない人も最低限度の理解が大事ですね。一般人の多くは赤信号だけ止まれば良いと勘違いしてしまいがちですがそうではありません。
道交法の信号機説明は以下の通りです。
- 青
- 黄色
- 赤
「黄色信号で停まるな」 タクシーから降ろされた。なぜ?
ここまで読んでいただければ、黄色信号で止まる理由は理解できたと思います。しかし、中には理解できない方もいると思います。更には、実際にその場でタクシー運転手に問い詰めてしまい車から降ろされたお客様もいるでしょう。

今、黄色信号でしたよね?なぜ止まったんですか?

ご存知かと思いますが黄色信号でしたので、交差点内進入禁止ですよね?

いいから進んでくださいよ、急いでるんです。
このように無理に運転を催促した方は違反強要に該当します。
黄色信号は停止位置から進んではいけないと義務付けられています。それを破って「進め」と指示するのは危険です。
タクシーは、正当な理由なく乗車を拒否することは道路運送法第13条により禁止されています。しかし、車内の安全や秩序を保つことができないと判断された場合は乗車拒否をしても良いと決まっています。
降ろされてしまった時は、すぐに状況が掴めず理解することは難しいと思われますが、違反強要をしたため安全に走行できないと運転手が判断と理解していただければ幸いです。
まとめ
いかがでしたか?
タクシーだけがわざと黄色信号を停車して時間稼ぎすると考えてしまうかもしれませんが、停車が義務付けられていて、違反対象でもある事が解ったと思います。
毎日数百㎞走るプロドライバーですから、事故を起こさない最善の注意をお客様一人一人に気を使っています。わざとではなく、安全のためが一番の理由であることをこの記事から理解してもらえると良いですね。
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